創作同人電子書籍いっせい配信企画!
斉所です。先日の関西コミティア告知記事、
『【宣伝】関西コミティア49 新刊『かっぱとせ』 (電子書籍版についての追記あり) 』にて追記いたしました通り、
なかせよしみさん主催の「創作同人電子書籍」いっせい配信企画に参加する形で、
11月3日に新刊『かっぱとせ』電子版の販売を開始する予定です。
企画のルール等に関しましては上記のリンクや、
創作同人誌の電子書籍化のための新たな企画のサイトを立ち上げました。
— 「創作同人電子書籍」 いっせい配信企画 (@KamiDensiDouji) 2016年9月10日
よろしければ、一度ご覧ください。https://t.co/kU1zuZ6Pav#創作同人電子書籍
を参考にして下さい。
また、次回10/23開催のCOMITIAにて、
といった企画も行われるそうで、興味あるけど電子化の作業がムズそう…といった方も一度足を運ばれてはいかがでしょうか?
で、ここからは、私がなんで本企画に参加しようと思ったか、みたいな事をつらつらと述べていこうかと思います。
理由1 ひとりで出すより売れる(きっと)!
今年始め、きんどうさん主催の餅マンガ企画に参加させていただきまして、
それ以前の、ひとりで発売日を決めて配信するのとは全く異なる結果が出ました。
それにはきんどうさんや参加作家の皆さんの知名度など、色々な要因(に引っ張っていただいた)があったとは思うのですが、個人でやるより企画によって何人もでいっせいに行う事の強みを感じました。
(きんどうさんは1月以降も企画の継続を計画しておられたのですが、参加者が集まらず中断を余儀なくされました。これに関しては後に繋げる事ができず、申し訳ないやら残念やら…です)
理由2 販売の土壌が広がって欲しい
本企画の主催者である なかせよしみさんのツイートが色々と考えさせられるものでした(以下、ご本人の許諾を頂きまして掲載します)。
漫画の電子化&オンライン化には大きくわけて「タダ読み」と「有償購入」の2タイプがある。作家がどちらを選ぶかは個々人の自由であるが、私自身が「タダ読み」を「あまり選びたくない」と思うのには理由がある。
— なかせよしみ (@yosimin) 2016年9月4日
「タダ読み」で読者層を獲得してその後に紙書籍化やテレビアニメ化などの大きな展開をみせた作品もあるのは知っている。また、読者に支払わなくとも広告の掲示で読んだ分の対価が作家に戻ってくるシステムもあることも知っている。ただ、それは読者が身銭を切って購読してくれるシステムと根本が違う。
— なかせよしみ (@yosimin) 2016年9月4日
作家が作品に対してつける価格は「この作品はこれくらい支払っていただいても満足いただける作品だと思うのですが、いかがでしょう?」という読者への「伺い」が含まれている。それに対して読者がそれを支払うことは「うん、その金額は妥当だと思うよ」という読者側の回答になる。
— なかせよしみ (@yosimin) 2016年9月4日
つまり「有償購入」は作家の「値付け」と読者の「購入」による「価値観の共有が成立した」ことを確認できるコミュニケーションなのだと思う。このコミュニケーションが一つ成立した際の喜びは「閲覧数100人」や「いいね50個」をはるかにしのぐ。
— なかせよしみ (@yosimin) 2016年9月4日
もちろん「有償購入」で読者が対価を支払う際には読者側は作品の価値を「推定」するしかない。でも、読んだ結果、その推定が裏付けられたら、その読者は次作にも同等の価値推定を出してくれるリピーターになってくれる。だから、シリーズものの2〜3作目からが「本当の勝負」と言えるのかもしれない。
— なかせよしみ (@yosimin) 2016年9月4日
私自身は現在、作品の無料公開が活動のメインで、読んでもらって感想頂いたりするのはもちろん大変うれしく有り難いですが、販売物を購読していただく事は、やっぱり別の種類の感慨というか、身の引き締まる思いになったりします。
現在、様々な出版社、SNSのウェブサイトにおいて、自作品を公開する場は無数に存在します。ですが、それらの殆どは無料公開という形で、場所によっては収益化の可能な所もあるものの、現時点では例外的なものが多いです。
有料販売する“場所”はあります。ただし、成人向けでない作品の注目度は、成人向作品と比較してかなり少ないのが現状です。
実際の即売会イベント以外で自作品を販売し、
こう言った企画が継続的に行われて、ジワジワと創作同人作品の電子書籍販売の土壌が広がっていけば、色々面白い事になっていくのではないでしょうか?
とはいえ、販売したものが売れるかどうか、というのは当然ながら個々の作品のクオリティに寄るので、企画参加はあくまでキッカケとして、気軽に参加される方が増えればいいなーと思います。