粉骨堂ブログ

Web上でマンガを描いてる斉所 サイショ です。自作品やマンガ・アニメ・映画・ゲームに関することを書いていきます。

ネタバレ省みないシン・ゴジラの感想を吐き出す!!【タイトルにネタバレはありません】

シン・ゴジラの感想を書きます

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斉所です。先月上映が始まりましたゴジラの最新作『シン・ゴジラ』、皆さんはもうご覧になりましたか?

そろそろ、ネット上でネタバレを避けるのも難しくなってきた頃合かも知れません。

シンプルな感想から、なかなか難しい考察的な分析も見られるっぽいですね。

私、比較的早めに観に行ったにもかかわらず、ネットでの色々な言葉にヤラレて、ちょっと初見の印象が薄れつつありました(主体性が迷子)。

長文の考察は見ないようにしつつ昨日2回目を観に行って、初見で感じたことを確認しつつ、現時点での雑感とかを以下に書き連ねて行きます。鑑賞済みの方はお暇つぶしにご笑覧ください。

未見のかたはネットを切って劇場へ!

 最初から最高

もうなんか、オープニングの文字の段階でアガりましたね…。

東宝ロゴ二回→東宝配給作品の大文字(だったと思う)→画面いっぱいのシン・ゴジラの文字(&啼き声)

無骨…!でもなんかそれゆえの迫力!

これから容赦ない世界が展開されますよ、ていう期待と不安をいやがうえでも高めさせられる掴みです。


余談ですが、スターウォーズの(プァーン!)からの奥へ進んでいく前口上に近い感じもありました。
どちらもお馴染みの作品でありながら、どんな新しい驚きが繰り出されるか、っていう期待を膨らませる演出と言えましょうか。

 

人が最高

おおまかな筋としては

海上に出現→上陸→海に戻る→再上陸→破壊→対峙、その間にたくさんの人達の会議、相談、駆け引き、検討が延々と、テンポ良く、過度に複雑にならないように展開されます。

いわゆる一般的な大作映画で行われる(らしい…あんまり観ないのでちょっと分からないですが)個人的な葛藤、メロドラマ、は極力廃されてるというか、皆無です。


人間ドラマは、ゴジラという突如出現した巨大不明生物にどう対するか、という試行錯誤の過程に集約されています。その潔い描写が、ゴジラ自身の破壊行為と別のベクトルで物凄い快感になってます。
未知の現象に対して得られた情報を集め、精査し、仮説を立て、対策を実行する、っていう展開に、「人間ってこんなに賢く行動できるのか…!」という感動を覚えました。

序盤の、自衛隊や米軍による武力攻撃はほぼ無為に終わってしまうんですが、それはそれとしてベストを尽くす姿、作戦が失敗した後のピエール瀧(多分)の「矜持は不要…!」と言って市民の避難に任務を切り替える姿も「プロ…!」という、人となりの紹介なんかは無くとも、このワンシーンで十分な頼もしさを感じさせるものでした。

ネタバレ控えようと思いつつ、観賞当日にこーいう絵を思わずあげちゃいました。

 

ゴジラが最高

ゴジラの初上陸時(ちょうど総理の会見時で笑い所でもあるんですが)の這いずり回る姿…あれ?…なんか茶色いし…思ってたんとちがう…。エラ的な所から出血(?)する姿は痛ましくもあったり、無感情ゆえのキュートさもちょっとあったり。

とはいえ、その状態で移動するだけで物凄い津波、建物の倒壊を引き起こしまくっていて、ただ這って廻るだけで他の生き物を簡単に死に追い遣る姿、というのがいかにも「怪獣」の貫禄でした。

そこからどんどんビッグになって、新宿を徹底的に破壊する様は「もう勘弁してくれ…」という感じでした(つまり最高でした)。

火炎放射能ぶっぱなしまくった後に眠る時、「あれ、ゴジラさん、ちょっと悲しい気分になってらっしゃいます…?」という表情に見えた気がしなくも無かったです。そういう感傷を想像してみないと、初見では耐えられないぐらいの描写のインパクトでした…。

個人的に、本作を簡単に現実の3.11と絡めて考えるのは控えたいんですけども、やっぱりどうしても連想してしまいますね。

 

最高な部分がかえって引っかかる…?

極めて面白い映画だったけど、登場人物たちも魅力的ではあったけど、全く同時に引っかかる部分もありました。「違和感」というか「疑念」というのか。

 

端的に言えば、「人間がキレイ過ぎる」という事になりましょうか。


登場人物たちは、こういう大いなる外敵に対しては果敢に挑むことが出来るけど、この人たちは日本の、ていうか人間の、だいぶキレイなところしか知らずに生きてきた人たちなんじゃないか?という印象を持ちました。

人間のどうしょうもなさ、貧困だとか、差別だとか、差別心を動機として正当化するような殺人だとか、そういう人間の汚い部分を知識として理解していたとしても、身をもって感じた経験のある人は、ひょっとして少ないんじゃないか?

ひたむきにゴジラと戦う姿は、それ自体が快感なんだけれども、
この人たちの、「人間自体を、あるいは国を守る価値ってあるんだろうか?」という考えを一切しない感じって、

人間のしょーもなさを肌で感じたことがない、もしくは完全に無視してるがゆえの純粋さなんじゃないか?というのが、ちょっと引っかかってしまいました。


人間を信じて疑ってないところに引っかかる、なんて我ながら性格悪くてアレなんですが、

政治家や官僚がすごく純粋にひたむきに職務を遂行する姿が、なんか素直に受け入れにくい、っつー人も一定数いるんじゃないかとは思います。

(ツイッター上で「これは新しい国策映画だ」という意見も目にしました。そりゃ言い過ぎでは?と思うものの、理解できなくもない感じです。)

 

 


それはそれとして、そういうのを於いても、シン・ゴジラ超傑作だと思います。もう一回ぐらい何とか観に行きたい…サントラ欲しい…アートワークも超欲しい…

シン・ヱヴァも待っとりまっせ…